ToursトゥールのSNCF国鉄駅からTER地域圏急行交通の運営によるバスで40分くらいです。791年に建てられた(現存するものではない)abbaye大修道院の痕跡が見られる以外は全くと言っていい程観光的要素が無いとても小さな村です。
しかし、地方菓子としては特徴的なものが存在します。「Macaron de Cormry」というマカロンです。フランスでは「Macaronマカロン」の名を持つ地方菓子が多々存在しています。最も有名なのは表面のつやつやした「Macaron Parisienマカロン・パリジャン」ですが、これのようにサンドした中に何かをgarnir詰め物をするものは少ないです。
全てに共通しているのはAmandeアーモンドとsucre砂糖、blanc d’œuf卵白を使うということです。基本的にはこれらの材料がすべてであることが多いですが、中には特徴的なものが入ることもあります。また他に共通している点があり、修道院が元々の製造母体となっていることです。近代以前のフランスでは修道院くらいしかこれだけの材料を揃えるの財力と人足がなかったためです。
この「Macaron de Cormry」は上記の材料にsucre inverti転化糖を入れることがあるようですが、大昔はその他ではないと思います。現在では「Aux Vrais Macarons de Cormery」と「Aux Veritables Macarons」という二店舗でのみ製造されているようです。
Douille canellée溝付きの口金で絞り出すのですが、とても人力で絞り出せる硬さではないので、専用の道具を使って絞り出します。それをリング状にして焼き上げます。焼きあがったものを何もgarnir詰め合わせしないで二つを人組としています。