Nouveauté / 新着情報
2018/08/21
Alsace地域圏の一部の都市の写真を追加しました。
Géoglaphie de la France / フランスの地理
Régions Française / フランスの地方
地方菓子について語るにあたり、フランスの地理に触れないわけにはいきません。菓子に限らず、料理や文化においても、その地理的特色が色濃く現れます。地方菓子に触れる前に、まずはフランスの地理と地方区分について簡単に説明させてもらいます。
Géoglaphie de la France / フランスの地理
フランスの地形のおもな特色は、東から南にかけて山地や山脈という自然の国境がある他は、ところどころに高原や丘陵がみられるものの、国土の大半は概して緩やかな丘陵地や平野で可住地に恵まれていることにある。北部、西部に広がる、フランスでも最も広い領域を占める比較的平らな地域は、東ヨーロッパから続くヨーロッパ中央平原の西端部にあたる。緩やかな起伏の平野で、高所でも標高200m程度の土地が広がっており、温暖な気候と併せて西欧最大の農業国フランスの基礎となっている。東部ドイツ国境にはヴォージュ山脈、スイス国境にはジュラ山脈が延びる。ヴォージュ山脈はライン川の西岸に沿って流れ、ライン川がフランスとドイツとの国境となっている。南東部は中央高地が広がり、北から南へ流れ下るローヌ川を越えると、アルプス山脈につながっていく。南部イタリアとの国境を成すアルプスの山々は、多くが標高4000m以上で、その最高峰がモンブランである。南西部のスペイン国境にはピレネー山脈が延びる。サントラル高地の最高峰はドール山 (1,866m)。ピレネー山脈の最高峰アネト山 (3,404m) はスペイン側にそびえる。フランス全土の最高峰はイタリア国境に位置するモンブラン (4,810m)。主な河川は北から反時計回りに、セーヌ川 (776km)、ロワール川 (1012km)、ガロンヌ川 (647km)、ローヌ川 (812km)。(ウィキペディアより)
Régions Française / フランスの地域圏
Nouvelles Régions / 新地域圏
2016年以前と以降の地域圏区分を並べてみました。こうするとどう変わったかのかよくわかると思います。細かな変化はありますが、歴史・文化を語る上で大きな変化が4つあると思います。
- Alsace、Lorraineが統合され、そこにさらにChampagne-Ardenneが加わりました。
- AquitaineにPoitou CharentesとLimousinが統合されました。
- BourgogneとFranche-Comtéが統合されました。
- Midi-PyrénéesとLanguedoc-Roussillonが統合されました。
中世以前からの歴史から鑑みると、すでに大きな括り自体がその歴史を反映しているとは言いづらいものでしたが、今回の再編によってはかつて存在した歴史上の区分に近いものも出来ましたし、全く反映していないものも出来ました。この現代に至って、歴史・文化で括ることよりも現状の統治体制や経済活動などで分けたほうが合理的ではありますが。ただ、このHPのようなテーマにおいてはあまり大雑把な区分だと分かりづらいので、2016年以前の地域圏区分のままで話を進めさせてもらいます。
『地方菓子』とはいっても、多くの物はその土地、その町の特産物を生かしたSpécialitéとなっており、地方分けすることが必要充分条件であるとは言えないと思います。また、これら地域圏を超えた『地方菓子』もあります。BourgogneやBretagneのような旧公国で独自の文化を築いた場所などには、その地域圏にのみ存在する『地方菓子』も多くあります。基本的にはある限られた都市・地域にある菓子を、またある時はその地域圏という広域ではあるが興味深く限定的な地域に存在する菓子を紹介していこうと思います。また、ここで紹介した情報は2008〜9年にかけてのものですので、現在はなくなってしまっているものもあるかも知れない、ということをご了承ください。これもまた素朴であるが故、地域限定であるが故の『地方菓子』の特徴というか宿命なのかもしれません。