シャンパーニュ・アルデンヌの地方菓子

                        Biscuit Rose / ビスキュイ・ローズ

Biscuit de Champagne / ビスキュイ・ドゥ・シャンパーニュ

この地域圏で唯一にして絶対の『地方菓子』です。biscuitとはbis(2)、cuit(焼く)という様に、元々は二度焼くという意味です。そこから転じて「二つの行程を経る」という風に使われています。よく言われるようにgénoiseジェノワーズは共立て(全卵)、biscuitは別立て(卵黄・卵白を分けてそれぞれ立てる)です。Biscuit Roseの特徴の一つとしてそのピンク色があり、伝統的にcarminコニチール色素を使っています。これは加熱に強いという特徴からだと思います。元々は染料や絵の具に使われ、中世では高級品でしたが、この原料が昆虫であることは意外なところです。さて、この菓子は仕込んだ生地を特徴的な長方形の型に流し上からsucre glace粉糖を振り、とても低い温度、もしくは乾燥状態にある場所にて表面を乾燥させます。そして次にそれなりに高温のオーブンで一気に焼き上げます。ですので外側はそれなりに固い皮ができ、中はフワッというよりはサクッとした感じになります。そしてそれをchampagneに浸して食べるのがà la champagneシャンパーニュ風です。


          Ecailles d’Ardoise / エカイユ・アルドワーズ

この地域圏でも北部のArdennesアルデンヌ県で見られるspécialitéです。薄く伸ばして四角くカットしたnougatineヌガティーヌを青の色素を入れたchocolat blancホワイト・チョコでenrober(包む)したものです。しかし、これと全く同じ様なものをいろいろな場所で見る事ができます。


    Caisses, Caisettes / ケス、ケセット

この地域圏の南東部で多く見られる『地方菓子』です。とはいってもmeringueメレンゲをただ焼いただけのものです。基本的にはmeringue italienneイタリアン・メレンゲを細長く焼いたものです。


Bouchon de Champagne / ブション・ドゥ・シャンパーニュ

 実際は普通のお酒の入ったbonbonですが、形はchampagneシャンパンのコルク、中身はmarc de champagneマール・ドゥ・シャンパーニュ(葡萄酒(この地域圏の場合主にシャンパン)の搾りかすを発酵させた蒸留したお酒、イタリアのgrappaグラッパが有名)が入っており、まさに『地方菓子』です。

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