Bourgogne / ブルゴーニュ

Bourgogne / ブルゴーニュ

ワインとエスカルゴ、菓子では『Pain d’Epice』でおなじみの地域圏です。Pain d’EpiceといえばBourgogneかAlsaceを思い浮かべる人も多いと思いますが、森林があり、良質のMiel(蜂蜜)が取れる地域ならばどこでも作っています。Bourgogneは昔、公国としてフランス王家に組しつつも英仏百年戦争時には一時イングランドと組してフランス王家と対立するなど、その領地は最大でFlandreフランドル伯領など現在のBelgiqueベルギー一帯までおよび独自の文化を営んでいました。その名残からか、この地域圏全体に共通しつつ、ここから一歩外に出ると存在しない地方菓子もあり、改めて『地方菓子』というものの歴史と面白さを感じます。この地域を訪れたのは一月の半ばだったので、非常に寒く、最高でも−5℃以下という日もざらでした。なので、残念ながら『Côte d’Or / 金色に輝く丘』を見る事はできませんでしたが、赤も白も個性的なワインがたくさんありました。また、この地域圏はGrève(ストライキ)の関係で一部回る事ができなかった場所があるのが心残りです。


  • GougèreGougère / グジェール

 Bourgogne地域圏全体に共通した『地方菓子』としてこの『Gougère』が挙げられます。これはPâte à chouにgruyèreグリュイェールチーズを混ぜて焼いたシンプルなものですが、Boulangerie、Pâtisserieに限らず、Restaurantでamuse(お通し)として出されたりと、まさに『地方菓子』の最たるものであると思います。






  • Bonbon Feuilletés PralinéBonbon Feuilletés Praliné

 この『Bonbon feuilletés Praliné』というのは、名前の通り飴であり、Pâte feuilletage(パイ生地)と同じ要領で飴とpralinéとを層状に織り込んだものをまた飴で包んで、それを細く伸ばし適度な長さに切ったものです。食べてみると、とてもサクサクした食感がとても面白いです。そしてそのgarnitureには各地の特色がよく出ていて、cassisが名産のNuit St.Georgesではcassisの香り付けがなされています。このあたりも『地方菓子』としての特徴をよく表していると思います。




  • Pain d’EpiceNonnettePain d’Epice ・ Nonnette

 やはり『Pain d’Epiceパン・デピス』でしょう。フランスでは大きな四角い型で焼いて切り分けるのが主流なので、とんでもなく大きなものが店先にあったりします。詳細については地方菓子のAlsaceのページを参照して下さい ⇨Alsace。また、『Nonnetteノネット』は『Pain d’Epice』の生地を小さく丸く焼き、その中にconfitureなどをつめたものです。多く見れるgarnitureはBourgongneではCassis(クロスグリ)で、AlsaceではFramboise(木イチゴ)ですが、どちらも地域の特産を使っています。



  • Anis de l’Abbaye de Flavigny1Anis de l’Abbaye de Flavigny2Anis de l’Abbaye de Flavigny3Anis de l’Abbaye de Flavigny

 本来はFlavigny sur Ozerainフラヴィニー・スュール・オズランという小さな村のspécialitéです。この村は「Les plus beaux villages de Franceフランスで最も美しい村」に登録されています。その歴史は古く、16世紀にも遡る事が出来ます。現在ではBourgogneはもちろんのこと、フランス各地のお土産屋で見る事が出来ます。この村はとても小さな村で電車はもちろんのこと、バスもほとんどありません。ですので、残念ながらこの村には訪れる事が出来ませんでした。この村は実は映画「Chocolatショコラ」の撮影地としても使われました。この映画の主人公はJuliette Binocheジュリエット・ビノシュでアカデミー賞主演女優賞にノミネートされています。ちなみにgitanジプシー青年役でJohnny Deppジョニー・デップも出演しています。この映画の中ではもちろんchocolatを用いいていますが、実際のこの町のspécialitéはこのanis茴香の実の糖衣掛けなのです。